公開日: 2025年12月某日 / カテゴリ: 引越し現場, 神戸市, 人生の節目, リピーター
おはようございます。いまだ運送です。
今回のご依頼は、神戸市東灘区から神戸市須磨区までのお引越し。しかし、今回の引越しは単なる1回のご依頼ではありませんでした。
実はこのお客様、今回で **3回目のご依頼**。1回目は「実家から一人暮らし」、2回目は「一人暮らしから実家へ」、そして3回目となる今回は**「実家から家族寮へ」**。
つまり、大学入学のタイミングから、社会人になり、結婚されるまで——その節目ごとに、いまだ運送を選んでいただいたということになります。
「引越し屋が人生の節目に立ち会う」これは、軽トラック業者であっても、いや、軽トラック業者だからこそ深く関われる瞬間です。
■東灘区で始まった“ひとり暮らし物語”
最初のお引越しは、神戸市東灘区。住吉川が流れ、住吉本町 や 岡本 の街並みは、学生さんにとっても憧れの地域です。近くには 甲南大学 や 神戸薬科大学 があり、春になると新入生たちで街が明るく賑わいます。
お客様は当時、東灘区にあるおしゃれな学生向けワンルームへ。最寄りは JR住吉駅。駅ビルの「シーア」は学生の味方で、引越しの荷下ろし中、「ここで一人暮らしするのかぁ、楽しそうやなぁ」と感じた記憶があります。
■大人へと少しずつ成長する姿を感じた「2回目のお引越し」
2回目のご依頼は、「一人暮らしから実家へ」。当時はちょうど就職活動が落ち着いた時期で、勤務地の関係もあり一度実家へ戻る選択をされたとのこと。
この時の引越し先は 東灘区の深江 でした。阪神深江駅 周辺は住宅街で落ち着いた雰囲気。学生の頃のワクワクした空気とは違い、「少し大人になった帰宅後の時間」が流れている場所でした。
荷物は一人暮らしの頃よりもコンパクトで、物量よりも“生活の変化”が印象的でした。家族と同居するということは、忙しい社会人が一度息を整えるステップでもあります。
引越し作業中、お客様は働き始めたばかりで少し疲れた様子もありましたが、笑顔の中に頼もしさが増えていたこと、今でも覚えています。
■そして今回——人生の新しいスタート地点へ
そして**“3回目”**。神戸市東灘区から、神戸市須磨区の家族寮へ。
須磨区と言えば、言わずと知れた須磨海岸、須磨離宮公園、須磨アルプスなど、自然に囲まれた魅力的なエリア。今回の滞在先は 妙法寺駅 や 名谷駅 からほど近い家族寮で、働く方々が新しい家庭を築くための安心できる場所です。
淀みなく、静かに空気が流れる須磨区の住宅エリアは、新婚さんや小さなお子様がいるご家庭にとって心地良い地域としても知られています。近くには 神戸市看護大学 や 神戸学院大学のキャンパス もあり、若い人の雰囲気も混ざった独特の温かさがあります。
“家族寮へ引越す”それは、ただ住まいを変えるというだけでなく、「ひとつの家庭がここからスタートする」という意味が込められています。
前回までの引越しでは見られなかった、穏やかで柔らかい表情が、お客様の中にありました。
■3回の引越しを通して見えた「人生の節目のリズム」
引越しを繰り返すたび、荷物の内容は少し変わります。しかし変わっていくのは荷物だけではありません。
- 大学に入る前の期待と不安
- 社会人になる時の責任感
- 結婚を迎える時の落ち着いた幸福感
これらが、作業中の会話や荷物の準備の仕方、行動の一つひとつに表れてきます。
「人生の節目に立ち会わせてもらえる」これはいまだ運送にとって、非常に大きな喜びであり、信頼の証でもあります。
正直にいえば、軽トラックの小さな会社が、同じご家庭から3回も呼んでいただけるというのは、奇跡に近いことです。
■東灘区と須磨区——街の違いも、お客様の変化を映し出す
今回のルートでは、神戸らしい地形や街の移り変わりも感じました。
- 摂津本山駅周辺の学生とカフェ文化
- 御影（みかげ）エリアの落ち着いた住宅街
- 三宮を越えると急に街の空気が変わる神戸中心部
- 板宿駅あたりの商店街が生む生活感
- 須磨海浜公園駅付近の海の匂い
- 名谷 の広い住宅団地
- 妙法寺 の緑の多さ
これらの地点を走り抜けるたび、「お客様も、この景色と同じように節目を経て変化してきた」そんなふうに感じました。
引越しとは、街と人生が並行して移動していくものなのだと、改めて実感します。
■「これからのご家族の幸せを願いながら」
家族寮に荷物を運び終え、最後にお客様が「大学の入学のときから、結婚まで全部お願いしましたね」と笑われました。
その瞬間、胸の奥がじんわりと熱くなりました。
荷物運びではあるけれど、運んでいるのは「モノ」だけではない。その背景には必ず“生活”があり、“人生の記録”がある。
こうしたご依頼をいただけること、本当にありがたいことです。
そしてまたもし新しい生活の節目が来たときには、お力になれれば嬉しい。そんな気持ちでトラックに乗り込みました。
今回もご利用、誠にありがとうございました。
